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参考資料2018.11.20

日本のビザ(査証)制度について

参考資料2018.11.20

(1) なぜビザ(査証)が必要なのか

日本へ入国しようとする外国人(船舶や航空機の乗員を除く。)は 、自国政府から旅券(パスポート)の発給を受け、原則としてその 旅券に日本国大使館・総領事館等(以下「在外公館」と略称)であらかじめビザ(査証)を取得した上で来日しなければなりません。
日本の法律(出入国管理及び難民認定法。以下「入管法」と略称)では、日本に入国・上陸しようとする外国人は、有効な旅券で日本国領事官等のビザ(査証)を受けたものを所持しなければならないと定められています。
すなわち、到着した空港又は海港の出入国港において入国審査官によって行われる 上陸審査の際に、ビザ(査証)を所持していることが上陸申請のための1つの要件となっています。
したがって、必要なビザ(査証)を所持していない場合は、原則として上陸が許可されないことになります。

(2) ビザ(査証)の性格とは

「ビザ(査証)とは何か?」、「ビザ(査証)を取得するためにはどうしたら良いのか?」、「ビザ(査証)さえ取得しておけば入国・在留する上で支障はないのか?」等といったご質問が多くあります。
また、在外公館が発給する「ビザ(査証)」と法務省(入国審査官)が付与する上陸許可(又は在留許可)」との違いを混同して、「ビザ(この場合の意味は在留許可)の延長はどうすればいいのか?」、「ビザ(この場合の意味も在留許可)の延長を拒否されたのには納得がいかない。」といった相談が少なくありません。また、時には不十分な知識や誤解がもとで入国の際にトラブルに至る事例も散見されます。
ただし、入国管理局(法務省)が認める「在留資格」をもって、「ビザ」と呼ぶことが一般的になってきているため、一般用語としては誤りとはいえないという状況です。

(イ)  「ビザ(査証)」とは

「ビザ(査証)」は英語でVISA(ビザ)」と呼ばれ、今日では日本語と共に英語名でも親しまれています。 日本国政府の発給するビザ(査証)は、「外務省設置法」に基づき外務省の在外公館において発給されるものです。ビザ(査証)は在外公館でしか取得できず、日本に到着した後に国内で取得しようとしてもできません。

「ビザ(査証)」とは、我が国に入国しようとする外国人の入国及び滞在が差し支えないことの判断を示すものです。なお、 ビザ(査証)そのものが入国(滞在)許可を保証するものではなく、空港又は海港における上陸申請のための要件の1つとされているにすぎないことに注意が必要です。

諸外国の中には、ビザ(査証)に渡航国への入国保証の機能を持たせている国も一部にはありますが、大半の国は我が国同様外国人が入国するためには、ビザ(査証)とは別に出入国管理当局の許可を得なければならない制度をとっています。

(ロ) 「上陸許可」とは

「上陸許可」とは、外国人が上陸する空港又は海港で入国審査官等(法務省入国管理局の職員)によって旅券上に表示(「上陸許可証印」が押印)されるものであり、この上陸許可証印が、入国当初は我が国における合法的滞在の根拠となります。
すなわち、我が国に上陸しようとする外国人は、到着した空港又は海港において入国審査官に対して上陸申請を行ない、旅券の有効性、ビザ(査証)の有無、ビザ(査証)が必要とされる際にはビザ(査証)の有効性、入国目的・滞在予定期間等が審査され、これらの要件が入管法に定められた上陸条件に全て合致してはじめて「上陸」が認められることとなります。
「上陸許可証印」には、我が国で行うことができる活動又は認められた身分若しくは地位を表す「在留資格」と、我が国で在留することができる「在留期間」のほか、「上陸許可年月日」、「上陸港名」が表示されます。
「在留資格」は英語では一般的に「IMMIGRATION STATUS (イミグレーション・ステータス)」と呼ばれています。
なお、上陸後各地方入国管理当局において「在留期間更新許可申請」、「在留資格変更許可申請」等を行う際には、「上陸許可」を受けており、かつ、これが有効であることが前提となります。
「ビザ(査証)」は上陸港における入国審査官の審査が終了し、上陸許可が付与された時点で使用済み (注) とされ、それ以降当該外国人が本邦で在留する上での根拠となるものは上述のとおり「上陸許可証印」となります。

(注) ただし、有効期限が満了していない(有効期間が残っている)「数次ビザ(査証)」については、有効期間満了まで使用済みとはなりません。